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シャブ山シャブ子に感じる薬物依存者差別とアル中患者への偏見に思うこと

シャブ山シャブ子に感じる薬物依存者差別とアル中患者への偏見に思うこと

テレビドラマの「相棒」に登場したシャブ山シャブ子という薬物依存症の女性キャラが話題ですね。相棒は好きなドラマですが、このキャラはあまりにも薬物依存者に対する偏見というか差別というか、そういうものを強く感じました。

そして、アルコール依存症の人、いわゆるアル中の人間に対する偏見に通じるなぁと思うわけです。

※アルコール依存症とアルコール中毒は同一ではないですが、ここでは一般的な認識通り、ほぼ同義として書いています

 

「相棒」シャブ山シャブ子の描写とは

ちょっと長いですが引用させていただきます。

11月7日放送のテレビ朝日系ドラマ『相棒 Season17』の第4話に登場した中年女性の名前です。

その女性は、番組終盤、忽然と白昼の公園にあらわれ、手にしたハンマーでいきなり刑事を撲殺したのです。殺害後に奇声をあげて高笑いをする姿はあまりにも異様で、多くの視聴者に強烈なインパクトを与えました。

その後、警察の取調室で、その中年女性は場違いかつ年齢不相応な高いテンションで自らをこう名乗りました。「シャブ山シャブ子、17歳です!」。カメラは肘窩(ちゅうか)部にある注射痕を映し出し、彼女がシャブ(覚せい剤)の常習者であることを視聴者に知らせ、その間、彼女は、羽虫の幻覚でも見えているのか、しきりと目の前の何かを振り払うしぐさを繰り返していました。さらに次の場面では、取り調べを終えた刑事たちの立ち話のなかで、彼女に関する情報が明かされました――「重度の薬物依存症者」「責任能力を問えない可能性がある」と。

出典:「シャブ山シャブ子」を信じてはいけない

同じ記事では精神科医の先生がはっきりとこう断言しています。

私は頭を抱えました。私は20年あまり薬物依存症の治療にかかわってきましたが、率直にいって、あんな覚せい剤依存症患者はいません。危険ドラッグやある種の幻覚薬を一緒に使用した場合、あるいは、他の精神障害を合併する複雑なケースならいざ知らず、少なくとも覚せい剤だけの影響でああいった状態を呈するのはまれです。

出典:同上

 

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薬物中毒になってもいきなり人殺しをしたりゾンビみたいにはならない

先ほどの精神科医の先生もおっしゃっていますが、薬物中毒=殺人鬼というは大きな間違いです。僕は医者でも何でもない素人ですが、断酒をするにあたりアルコールやそれ以外の依存薬物について勉強しました。

この本はすごく勉強になりました。

現在も勉強中の身ですから偉そうなことは言えませんが、薬物依存者が即危険人物なんてことはないんですよね。(危険ドラッグなど、中にはいきなり発狂してしまうものもあるようです)

 

アルコール依存症の人は手が震えてる、すぐキレて暴力を振るう…なんてことはない

シャブ山シャブ子に端を発している薬物依存者への偏見問題は先ほどの【「シャブ山シャブ子」を信じてはいけない】という記事を読んでほしいんですが、こういう偏見ってアルコール依存症にもあると思うんですよ。

アルコール依存症(≒アル中)の人は

  • 手が震えてる
  • つねにワンカップを持ってる
  • すぐ切れる
  • 家庭で暴力を振るう

僕の周りでもこういう認識の人が結構いました。僕自身も昔はそう思ってました。そして、

「自分はこの条件に当てはまらないから依存症や中毒じゃないな!」

とタカをくくってました。

 

アルコール依存症とは「飲酒量をコントロールできない状態」のこと

世の中には多くのアルコール依存症予備軍がいると思っています。でも、きっと本人も周りも自覚なく、徐々に依存度を高めていると思うんです。

先ほど書いたように、

「手が震えるとかワンカップを常に飲んでるとか、そういう状況になっていないから自分はアル中じゃない」

と、多くの人は思ってるはずです。でも、アルコール依存症というのは明確な肉体的な変化があるわけではなく、ある日突然なるものでもありません。あくまで自己申告的な要素が強いものなんです。

アルコール依存症とは、飲酒量をコントロールできない状態の人をさしますが、お酒を飲んでる本人は

「あちゃ〜、また飲みすぎて記憶がないわ…次から気をつけよ…」

くらいで済ませるんですよね。だって手が震えたり凶暴になったりしてませんから。

 

アルコール依存症はうつ病とセットになることが多い

アルコール依存症になるとうつ病を併発する可能性が非常に高くなりますし、うつ病の人がアルコール依存症に陥るパターンも多くあります。

アルコール依存症患者の30〜40%がうつ病の条件を満たすと言われています (『カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5診断基準の臨床への展開』より)

 

アルコール依存症に対する認識や偏見、メディアによる刷り込みに注意するべき

「アル中患者」という言葉にあなたが感じる認識は偏見に満ちているかもしれません。それは各種メディアによる偏見や大げさな啓蒙活動が原因かもしれません。

でも、アルコール依存症というのは非常に身近に潜んでいますし、決して大げさなものではありあせん。ちょっとしたお酒の失敗を通じ、徐々に徐々に進行するんです。そして気がついたときには飲酒をコントロールできず、苦しい状況に陥ってしまうんです。

 

自分をちょっと疑うくらいでちょうどいいのかも

そういう意味でも、

「自分は大丈夫。別にアル中みたいな症状は出てないし」

という過信は取り返しのつかない状況を招きかねません。むしろ、

「もしかしたら俺、アル中かも…」

と、少し心配性なくらいがいいのかもしれません。まあ、心配ばかりして楽しくないのは本末転倒ですから、過剰に心配する必要もないですけど。

ただ、自分が本当に自らの意思でコントロールできているか、それとも毎回毎回ちょっと自分のOKラインを超えてしまっているのか、そのあたりは客観的に見ておくべきです。

 

最後に

アルコール依存症というか、「アル中」という言葉に対する偏見は非常に大きいように感じています。ドラマや映画、啓蒙ポスターなどなど、いろんな場面で

「アル中患者って、ヤバいヤツばっかり」

という印象を与えられていないでしょうか?でも実はアルコール依存症というのはかなり身近なものですし、苦しんでいる人も多いんです。

偏見で決めつけることの無いように、僕自身これからも勉強していきます。

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